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※ 神の国寮季刊誌「光の泉」より

 
子どもは神からの授かりもの、預かりもの

生長の家神の国寮 施設長 國弘 昭義


 フレッシュな新人職員9名を迎え3ヶ月が過ぎました。今月号には、新人職員の「自己紹介」と「似顔絵」が紹介されています。皆さん個性的かつ優秀な「人財」ばかりです。

 450のありがとう!

 4月の「新入職員研修」で私は全員に宿題を出しました。「自分のストロングポイント」と「感謝したいこと」をそれぞれ50個書くことです。
 とりわけ、一人一人が綴ってくれた「450のありがとう」に感動しました。かけがえのない存在として育てて下さったお母さんへの「ありがとう」をはじめ、両親、家族、友達への特別の想い。お酒が飲めること∞好きなことが沢山あること∞ピアノが弾ける∞個性が強い▼・たくさんの楽しいありがとう=Bそして傷ついた落ち込んだ経験があること∞色々な経験ができたこと∞いじめられた経験ができたこと=\すばらしいですね。さらに日本に生まれたこと∞両親が出逢ってくれたこと≠サして生きていること=\心にしみました!
 この両親が出逢ってくれたこと≠ノ感謝できる「感性」は実に大切です。両親が出逢ってくれたからこそ私は産まれることができた!≠ニ素直に喜べることは、今の自分の人生を肯定することに他ならないからです。

 「赤ちゃんポスト」に託された翼くん

 先日、恩師の紹介で『なぜ、わが子を棄てるのか―「赤ちゃんポスト」十年の真実』(NHK出版新書)という本を読みました。ご存じの方も多いと思いますが、中絶や育児放棄から子どもの生命を守る目的で熊本市の慈恵病院に設置された施設が「赤ちゃんポスト」(こうのとりのゆりかご)です。この「赤ちゃんポスト」に託された子どもの今を取材した本ですが、その中で翼君という少年のことが紹介されていました。
 「赤ちゃんポスト」は産まれたばかりの新生児に利用されるケースがほとんどですが、6歳以下の幼児もいて、翼君もその一人です。既に物心がついていた翼君は、ポストに託された日の情景を自らルーズリーフに描いています。
 里親になってくれた今の新しいお父さんお母さんに引き取られ、今や十代の少年となった翼君がNHK記者のインタビューに答えています。

 (記者)ポストのことをどう思っていますか?
 (翼君)僕をポストに入れてくれなければ、(今の)お父さんとお母さんに会えなかったと思うし、この家で生活することもできなかった。道端に置き去りにするんじゃなくてポストに入れてくれてよかった。

 3年後再び取材を受け、産みの親に対する気持ちを聞かれた翼君は、

 (翼君)ポストに入れたということは見棄てたということかもしれませんが、それまでは自分を大事にしてくれていたのかなと思います。そこらへんに棄てるのではなく、社会に守られている場所に預けてくれたことについては、感謝しています。

 産みの親をうらまず、生かされたことに「感謝しています」とのべる言葉に、深い感動を覚えました。いのちさえあれば、どんな境遇にあってもスクスクと育っていくことができる! 将来、「施設で働いて、僕のような境遇の子どもたちの悩みを聞いて、不安を和らげてあげたい」と語る翼君に思わず合掌しました。

 子どもは神からの授かりもの、預かりもの

 古来、日本人は子どもは神から授かったいのち、お預かりした宝物≠ニの考えをもっていました。「子宝を授かる」との生命観が失われたことが、近年頻々として起こる児童虐待等の悲しい事件の背景にあるように思えてなりません。
 来年、新帝陛下に即位される浩宮さまが昭和35年御誕生になった時、美智子皇后さまは次の歌をお詠みになりました。

 あづかれる宝にも似て あるときは  吾子ながら かひな畏れつつ抱く

 子どもはあづかれる宝≠ナす。すべての親が、養育者がこの自覚に立つなら必ずや幸福な子が育ってゆくことでしょう。
 「社会に守られている場所に預けてくれたことに感謝しています」―社会的養護の一端を担う者として、この翼くんの言葉を重く深く受け止め、すべての子どもは神様からの「授かりもの」「預かりもの」「宝物」として大切に大切に育んでまいりたいと改めて決意した次第です。

 

30年7月

 

 

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